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高尿酸血症

痛風とは、ある日突然足の親指などの関節が腫れて激痛に襲われる病気で、この症状は突然発作的にみられることから「痛風発作」とよばれ、発作がおこると2、3日は歩けないほどの激痛を伴います。その後痛みは徐々に和らいでいきますが、正しい診断、治療を受けずにそのままにしていると同じような発作が繰り返しおこり、発作を起こすたびに病態は悪化していきます。

痛風の背後には高尿酸血症という病気が潜んでいます。高尿酸血症とは血液中に含まれる尿酸が多くなっている状態をいいます(尿酸値7.0mg/dL以上の状態で高尿酸血症です)。尿酸は水分に溶けにくい性質で血液中では尿酸塩(尿酸の結晶)として存在しています。この尿酸の結晶は針状の形をしており、これが関節などに溜まっていくと激しい痛みを引き起こすようになります。これが痛風です。

尿酸が増加する原因として尿酸が体内で多く産生される体質(先天性の代謝異常、無酸素運動の影響、過剰なアルコール摂取、肥満、高カロリー食)であること、尿酸の排出が悪い(遺伝的体質、腎不全など)ことがあげられます。

痛風は尿酸値を下げることが重要です。それには食事療法が大切になります。
プリン体(レバー類、干し椎茸、魚卵類、えび、いわし、アルコール飲料など)を多く含む食品の摂取を控え、栄養バランスの良い食生活に気を付けます。この他にも水分を十分摂取し尿量を増やし尿と一緒に尿酸を排泄するように心がけます。1日の尿量が2000ml以上になることが望ましいといわれています。

禁酒、節酒も重要です。また運動療法も併せて行い肥満の解消も目指します。運動は無理のない範囲で軽度な有酸素運動(ウォーキングや水泳など)を1日30分以上行うようにしましょう。ただし激しい運動や精神的ストレスも尿酸値の上昇を招くといわれています。特に激しい運動で大量の汗をかいたときに水分を十分に補給しないと体内の尿酸値が一時的に上昇することで血液中の尿酸濃度が上昇し痛風発作を引き起こすことがあるため注意が必要です。

生活習慣の改善のみで尿酸値の改善がみられない場合、高尿酸血症に対して尿酸の生成を抑制する薬や、尿酸の排泄を促す薬などを処方します。尿酸値は7.0mg/dL以下を目標にゆっくりと下げていき、数値が下がったらそれを維持するようにします。

 

<プリン体を多く含む食品>
・牛・豚・鶏レバー ・牛肉や豚肉 ・イワシやアジなどの干物 ・白子、アンコウの肝
・車エビ、タコなど

<プリン体の多いお酒>
・ビール、日本酒、紹興酒、ワインなど

<プリン体の少ない食品>
・米、パン、そばなどの穀類 ・野菜・果物 ・海藻類 ・鶏卵 ・豆腐など

<プリン体の少ないお酒>
・焼酎、ウイスキー、ブランデーなど

 

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